YouTube動画は、ビジネスやマーケティングにおいて重要なツールとなっています。動画マーケティングを効果的に行うためには、YouTube動画の視聴データを計測し、分析することが不可欠です。本ブログでは、Google Analytics 4(GA4)を活用した、YouTube動画の視聴データ計測方法とその意義について詳しく解説していきます。
1. GA4でYouTube動画を計測する意義
YouTubeは世界中で非常に人気のある動画共有サービスであり、ビジネスやマーケティングにおいて重要なプラットフォームです。Google Analytics 4(以下、GA4)を使用してYouTube動画を計測することは、ビジネスの成功にとって非常に重要です。
1.1 ユーザーの視聴行動の把握によるコンテンツ改善
GA4を利用することで、YouTube動画の再生回数や再生位置など、ユーザーの視聴行動を自動的に計測することができます。この視聴行動データを分析することで、Webサイト内で動画を見たユーザーと見ていないユーザーのサイト内での行動を比較することができます。これにより、マーケティング戦略やコンテンツの改善に役立つ情報を得ることができます。
以下に、具体的な利点をリストアップします。
– ユーザーの視聴行動を把握することで、動画コンテンツの改善に役立つ情報を得ることができます。例えば、ユーザーが動画再生の途中で離脱している場合、それがコンテンツの退屈さや長さに起因している可能性があります。それに気づき、動画の改善を行うことで、ユーザーのエンゲージメントやコンバージョン率を向上させることができます。
– YouTube動画の再生回数や再生位置を計測することで、ユーザーがどれだけ動画を視聴しているかを把握することができます。この情報を活用して、ユーザーの関心度や興味のあるポイントを把握し、それに基づいてマーケティング施策やコンテンツ戦略を立案することができます。
1.2 GA4の柔軟性と容易な実装
GA4はデフォルトでYouTube動画の計測が可能であり、カスタマイズも柔軟に行うことができます。したがって、初心者から上級者まで、誰でも簡単に実装することができます。これは、YouTube動画の計測を始めるために専門知識を持つ必要がないため、効率的にマーケティング戦略に活かすことができます。
以上のように、GA4を使用してYouTube動画を計測することは、マーケティング戦略やコンテンツ改善に役立つ重要な手法です。これらの情報を活用して、効果的な動画マーケティングを行いましょう。
2. GA4でYouTube動画を計測する条件と手順
GA4でYouTube動画を計測するためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
1. 「動画エンゲージメント」の有効化
まず、管理画面から「データストリーム」を選択し、任意のウェブストリームを選びます。次に、拡張機能の一覧から「動画エンゲージメント」を有効にします。具体的には、「拡張機能の歯車アイコン」をクリックして、「動画エンゲージメント」を有効にした後、右上の「保存」ボタンをクリックします。
2. YouTube JS APIサポートの有効化
次に、Webサイトに埋め込んだYouTube動画のYouTube JS APIサポートを有効にする必要があります。これは、埋め込まれたYouTube動画のURLに「enablejsapi=1」というパラメータを追加することで実現できます。ただし、既にGoogleタグマネージャーを使用してYouTube動画を計測している場合は、この設定は不要です。なぜなら、Googleアナリティクス4(GA4)ではデフォルトでYouTube動画の計測が可能だからです。
以上がGA4でYouTube動画を計測するための条件です。以下に具体的な手順を記載します。
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「動画エンゲージメント」の有効化手順
- 管理画面で「歯車アイコン(管理)」をクリックし、「データストリーム」を選択します。
- 好みのウェブストリームを選択します。
- 拡張機能のリストから「動画エンゲージメント」を有効にします。
- 右上の「保存」ボタンをクリックします。
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YouTube JS APIサポートの有効化手順
- 埋め込んだYouTube動画のURLに「enablejsapi=1」というパラメータを追加します。
- ただし、既にGoogleタグマネージャーでYouTube動画を計測している場合は、この設定は不要です。
以上がGA4でYouTube動画を計測するための手順です。これらの条件と手順を実行することで、GA4を使用して効果的な動画マーケティングを行うことができます。ぜひ、試してみてください。
3. GA4で自動的に計測されるYouTube動画の視聴データ
GA4では、YouTube動画の視聴データを簡単に計測することができます。自動的に計測されるYouTube動画の視聴データには、以下の3つのイベントがあります。
計測されるイベント
GA4を使用してYouTube動画の視聴行動を計測すると、以下の3つのイベントが自動的に記録されます。
- 動画開始(video_start): 動画の再生が開始されたとき
- 動画進捗(video_progress): 動画が再生時間の10%、25%、50%、75% 以降まで進んだとき
- 動画完了(video_complete): 動画の再生が終了したとき
これらのイベントは、動画の再生状況に応じて自動的に計測されます。具体的には、動画再生の開始、進捗状況、および終了の情報がGA4に記録されます。これにより、ユーザーの視聴行動や動画の効果を詳しく分析することができます。
付与されるパラメータ
YouTube動画の視聴データを計測する際には、以下のパラメータがイベントに自動的に付与されます。これらのパラメータを利用することで、詳細な分析やレポート作成が可能となります。
- 動画タイトル(video_title): 動画のタイトル
- 動画URL(video_url): 動画を設置しているWebサイトのURL
- 動画長さ(video_duration): 動画全体の長さ(秒)
- 再生時間の割合(video_percent): 再生時間の割合(%)
- 再生時間(video_current_time): 動画の再生時間(秒)
- 動画プロバイダ(video_provider): 動画のプロバイダ(例:YouTube)
- ブラウザ表示状態(visible): ブラウザに動画が表示されているか(trueまたはfalse)
これらのパラメータを活用することで、動画の視聴データを詳細に分析することができます。特に、動画のタイトルやURLをカスタムイベント名として利用することで、特定の動画の視聴データを独自に分析することも可能です。
GA4の自動計測機能を利用することで、YouTube動画の視聴データを簡単かつ効果的に収集することができます。このデータを活用して、マーケティング戦略や動画コンテンツの改善に役立てましょう。
4. YouTube動画ごとのコンバージョン計測方法
YouTube動画ごとにコンバージョンを正確に計測するために、以下の手順を実施します。
「イベントを作成」の設定方法
- 「管理(歯車アイコン)」から「イベント」を選択します。
- 右上の「イベントを作成」をクリックして設定画面を開きます。
- カスタムイベント名を設定します。具体的な動画コンバージョンを示す名前を入力します(例:XXX_video_complete)。
- 一致する条件のパラメータに「event_name」と「video_url」を入力します。値には「video_complete」と計測したいYouTube動画のURLを個別に入力します。
- 設定を保存するために右上の「作成」をクリックします。
コンバージョンの設定方法
- 「管理(歯車アイコン)」から「コンバージョン」を選択します。
- 右上の「新しいコンバージョンを作成」をクリックします。
- イベントの作成で設定した任意のイベント名を「新しいイベント名」に入力し、「保存」をクリックします。
上記の手順により、YouTube動画ごとのコンバージョン計測の設定が完了します。これにより、GA4のレポートで詳細な動画ごとのコンバージョンデータを分析することが可能になります。
なお、GA4では動画エンゲージメントは自動的に計測されますが、特定のYouTube動画に対して詳細なコンバージョンデータを計測したい場合は、上記の手順を実施してください。
5. GTMを使ったYouTube動画の詳細な計測
GTM(Google タグ マネージャー)を利用することで、GA4(Google Analytics 4)を使ってより詳細なYouTube動画の計測が可能です。特に、「enablejsapi=1」パラメータを設定できない場合や、動画再生時間のパーセンテージを詳細に計測したい場合に便利です。以下では、GTMを使用してGA4でのYouTube動画計測の設定手順を説明します。
トリガーの新規追加
最初に、GTMにログインして新しいトリガーを追加しましょう。以下の手順で進めます。
- GTMにログインし、「トリガー」を選択します。
- トリガータイプのリストから「YouTube動画」を選択します。
- キャプチャ(開始、完了、進行状況など)にチェックを入れ、計測したい進捗状況の割合に任意の数値を入力します。例えば、「10,25,50,75,90」と入力します(カンマで区切ります)。
- 「すべてのYouTube動画にJavaScript APIサポートを追加する」にチェックを入れると、「enablejsapi=1」パラメータがYouTube動画プレーヤーのURLに追加されます。
GA4の動画エンゲージメント無効化
GA4でYouTube動画を計測するためには、「動画エンゲージメント」機能を有効にする必要があります。しかし、GTMを使用する場合は二重計測になってしまうため、この機能を無効化する必要があります。以下の手順で設定します。
- 「管理(歯車アイコン)」を選択し、任意のウェブストリームを「データストリーム」から選択します。
- 拡張計測機能の「歯車アイコン」をクリックし、動画エンゲージメントを無効化します。
タグの設定
最後に、タグの設定を行います。以下の手順に従って設定しましょう。
- メニューの「タグ」>「タグタイプ」で「Google アナリティクス: GA4 イベント」を選択します。
- イベント名には「video_{{Video Status}}」と入力します。
- 設定タグにはGA4の測定IDを入力します。
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パラメータ名と値は以下のように設定します。
- パラメータ名: 値
- video_title: {{Video Title}}
- video_url: {{Video URL}}
- video_percent: {{Video Percent}}
- video_current_time: {{Video Current Time}}
- video_duration: {{Video Duration}}
- video_provider: {{Video Provider}}
- visible: {{Video Visible}}
-
設定が完了したら右上の「保存」をクリックします。トリガーの選択を促すポップアップが表示されるので、先ほど作成したトリガーを選択し、再度「保存」をクリックします。
上記の手順により、GTMを使用してGA4でのYouTube動画計測が設定されます。最後に、GA4のdebugViewを使用してイベントが正しく計測されているかどうかを確認してください。
このように、GTMを活用することでより詳細なYouTube動画の計測が可能となります。ぜひこの方法を活用して、効果的な動画マーケティングを実現してください。
まとめ
GA4を使ってYouTube動画の視聴行動を計測することは、ビジネスにとって非常に重要です。動画再生回数やユーザーの離脱ポイントなどの視聴データを分析することで、動画コンテンツの改善につなげることができます。また、GA4の柔軟性と容易な実装性により、誰でも簡単に動画マーケティングに活用できます。さらに、GTMを使えば、より詳細な動画計測が可能です。これらの手法を活用し、効果的な動画マーケティング施策を立案・実行して、ビジネスの成功につなげましょう。
よくある質問
GA4でYouTube動画を計測することの意義は何ですか?
GA4を使用してYouTube動画を計測することは、ユーザーの視聴行動を把握し、コンテンツの改善や効果的なマーケティング戦略の立案に役立ちます。動画の再生回数や再生位置の計測により、ユーザーの関心度や興味のあるポイントを把握でき、それに基づいてマーケティング施策やコンテンツ戦略を立案することができます。また、GA4は動画エンゲージメントの計測が容易にでき、初心者から上級者まで、誰でも簡単に実装することが可能です。
GA4でYouTube動画を計測するための条件と手順は何ですか?
GA4でYouTube動画を計測するためには、「動画エンゲージメント」の有効化と、YouTube JS APIサポートの有効化が必要です。管理画面からデータストリームを選択し、拡張機能の一覧から「動画エンゲージメント」を有効にし、さらに埋め込んだYouTube動画のURLに「enablejsapi=1」というパラメータを追加することで、YouTube動画の計測が可能になります。
GA4で自動的に計測されるYouTube動画の視聴データは何ですか?
GA4では、動画開始、動画進捗、動画完了の3つのイベントが自動的に計測されます。これらのイベントには、動画タイトル、動画URL、動画長さ、再生時間の割合、再生時間、動画プロバイダ、ブラウザ表示状況などのパラメータが付与されます。これらのデータを活用することで、動画の視聴行動を詳細に分析することができます。
YouTube動画ごとのコンバージョン計測をする方法はどうですか?
GA4では、「イベントを作成」機能を使ってカスタムイベントを設定することで、YouTube動画ごとのコンバージョンを計測することができます。具体的には、イベント名にYouTube動画のコンバージョンを示す名称を入力し、条件のパラメータに「event_name」と「video_url」を設定します。その後、コンバージョンの設定画面でこのカスタムイベント名を選択することで、動画ごとのコンバージョンデータを収集できます。